【NIKE】ナイキの新世代幅跳びスパイク”エアズームロングジャンプエリート”をレビュー!!

【NIKE】ナイキの新世代幅跳びスパイクエアズームロングジャンプエリートをレビュー!!スパイクレビュー

今回はナイキの幅跳びスパイク、【エアズームロングジャンプエリート】を独断と偏見マシマシでレビューしていきたいと思います。(名前が長いので以下LJエリートとします。)

LJエリートについて

LJエリートはNIKEが展開している走り幅跳び用スパイクです。
ZOOM AIRが搭載されたこのスパイクはまさにロマンの塊、その見た目に全世界の少年少女ジャンパーは心を踊らせたことでしょう。

重さは25.5cmでピンを取り外した状態で229でした。
クソでかベルトやzoom airなどが搭載されているため少しだけ重いですが、まあ気にならないレベルでしょう。

サイズ感は普通のスパイクと同じでいいと思いますが、ミズノやアシックスのものと比べると幅が狭い割に全長が長めなので心配な方は店舗での試し履きをオススメします。(知り合いの足幅が細めの方はハーフサイズダウンさせたほうがちょうどいいと言っていました。)

LJエリートのアッパー

最初にアッパーから見てみましょう。
クソでかベルトが大胆にあしらわれたアッパーはフィット感抜群で横ブレもしません
更にベルトを締めると土踏まずが引き上げられオーバープロネーションを防いでくれます

アッパーにはなんとナイキのロゴであるスウッシュが3つも散りばめられています!ナイキファンの方には嬉しいデザインですね?!

シューレースは同社のエアズームマックスフライやエアズームアルファフライなどにも採用されている切れ込みが入ったタイプのものです。

LJエリートはシューレースの上からベルトで押さえ込んでしまうので途中でひもが緩んだりほどけることはめったにありません。

LJエリートのプレート

ピン配列は2‐2‐3で海外メーカー製のスパイクではよく見る形となっており、プレートは半透明な樹脂製のものとなっています。このプレート自体はそこまで硬さを感じません。

スパイクピンの装着部からはプレートの下に潜むzoom Airがこんにちはしているので、マックスフライ同様日本製のスパイクピンを装着するとzoom Airと干渉し、エアーの破裂のリスクが高まる恐れがあります。

LJエリートは足底部全体が樹脂製のプレートになっているわけではなく、踵部はEVA素材にシャークスキンを付けた形状となっており踵に優しそうな設計となっています。

同社の三段跳び用スパイクであるトリプルジャンプエリート2のように踏切のタイミングがズレると横振れするようなふわふわ感や大きく沈み込む感じはなく、ちょうどいい硬さとなっています!

LJエリートのミッドソール

このスパイク一番の特徴と言っても過言ではないzoom airですが、マックスフライやエアズームビクトリーと比べると薄めに作られています。薄めに作られているためそこまでエアーの存在を感じません。パンクしても分かりにくそうですね。

LJエリートを使ってみての感想

良い点

走りやすい

LJエリートを着用して練習してみて思ったことはかなりスピードが出やすいです。
アッパーを変えて重量をもう少し軽くすれば短距離用としていけるのではないかと感じるほどの一品です。
跳躍の助走で使うとカーボンプレートの力で踏切に向けてガンガンスピードを上げさせてくれる感覚があります。あと反発は強いですが思ったより違和感なく踏み切れます。

サポート感抜群

先ほど紹介したようにアッパーはデカいベルトでしっかりと押さえ込みブレを抑えて、踵部は柔らかめの素材になっているため衝撃を吸収してくれます。パワーがある選手の踏み切りにも耐えられそうです。

悪い点

せっかくのエアーが…

一番の特徴であるエアーなのですが、正直そこまで必要性を感じません。エアー自体が薄いせいでマックスフライのようなエアーからの爆発的な反発は感じられません。(かと言ってマックスフライほどエアーを厚くしたら安定感が絶望的になりそうですが)

カーボンプレート入りのスパイクにしては衝撃が少ないのでエアーがクッションの役割を果たしてくれているかもしれませんが、クッションだけならEVA素材でよくないですか?なんでわざわざ耐久性の低いzoom airなんて使うのでしょうか。

あとエアー周辺に砂利が挟まってパンクにつながりそうで怖いです。

耐久性

zoom airが使われているので耐久性はお察しの通りです。いつパンクするかわからないスパイクなんて正直気が気でないですよね。もし大切な大会のアップ中にパンクしたら…などのリスクを考えるとあまりいいスパイクとはいえません。

正直マックスフライのような唯一無二の性能の製品だったらパンクのリスクを背負ってでも使う価値はありますが、こいつにリスクを負ってでも使うに値する素晴らしい性能があるとは個人的には思えません。

マックスフライの練習用に使えるか

結論から言うとマックスフライの練習用としての使用はおすすめしません。なぜなら前述した通りエアーの厚みが違いすぎて反発の感覚が全くの別物となってしまっているからです。それと靴の重量もマックスフライと比べると重くなってしまうので走りにくさを感じでしまうかもしれません。

マックスフライの練習には最近かなり手に入りやすくなってきているエアズームヴィクトリーを使用しましょう。

三段跳に使えるか

ソールの厚さやアッパーの強度などは三段跳の使用でも申し分ないと思いますが、屈曲が硬すぎるためなのかカーボンプレートのせいなのか、軸足に乗り切る前に反発してしまい普通のスパイクと比べるとタイミングがズレる感覚があります
使えないことはないですが、履きこなすためには慣れが必要になってくると思います。

どんな選手に合っているか

  • スピードを生かした跳躍をしたい選手
  • スペアを用意できる
  • ある程度の走力、スプリント技術が備わっている選手
  • アッパーのフィット感を重視する選手

総評

反発4.0
安定感3.0
サポート性5.0
使いやすさ3.0 (三段跳使用だと☆2)

補足

よくマックスフライの練習用にアルファフライを使うと聞きますが、LJエリートの練習用にアルファフライを買う必要はないと思います。
しかしながらLJエリートも厚底カーボンスパイクであるため厚底カーボンシューズで練習をした方がカーボンの推進力に順応するのが早くなるかもしれません。

まとめ

ディスるような内容が多くなってしまいましたが、それだけ筆者がこのスパイクに期待をしてしまっていたが故に実際のものとのギャップを強く感じてしまったせいです。

しかしながら間違いなく助走のスピードは出しやすいですし、幅跳び利用なら踏み切り時にそこまで癖を感じないので悪くはないスパイクです。中級者以上の選手なら候補に入れてみてもいいと思います。

スパイク選びの参考になれば幸いです!

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