【MIZUNO】厚底クロノインクスが発売されない理由を考察してみた

【MIZUNO】厚底クロノインクスが発売されない理由を考察してみた陸上競技

みなさんはクロノインクスはお好きでしょうか?私はいまだに履いたことがないため好きとも嫌いとも言えません。ところで全世界に推定8000万人いるといわれている(適当)クロノインクスファンが待ち侘びているものといえば厚底クロノインクスでしょう。
今回はクロノインクスの厚底がなかなか発売されない理由とそろそろ発売されそうな理由を考察していこうと思います。

なかなか売られない理由

理由1 あくまで【カスタム品】だから

みなさんは2020年頃から施行されたWAのシューズ規則はご存知でしょうか?ソールの厚さが20mm以下であるとか、搭載出来るプレートの枚数とか、シューズリストに登録してあるかなど、さまざまな規定があります。その中にこんなものがあります

競技用靴は小売(実店舗)、ブランドのウェブサイト、アプリ、eコマース(少なくとも1ヶ月の先行予約期間を含む)を含むスポーツメーカーの販売チャンネルを通じて購入できる。

日本陸上競技連盟公式サイト競技用靴に関する規定より抜粋

要するに我々一般人でも購入出来るものでなければならないということです。

しかしながら厚底インクスやマックスフライ2など一般に販売されていないシューズを使っているエリート選手がいるじゃないか!と疑問を持つ方も多いでしょう。それには上記の条件を満たしていなくても使用出来る例外があるからです。

一つは

8.開発段階の試作靴

8.1開発段階の試作靴は、別紙1および別紙2に定めているように、WAによる書面での事前承認なしに、対象競技会で競技者が着用することはできない。

8.2承認されれば、競技者が対象競技会で初めて着用すると申請した日から、最大12か月間、開発段階の試作靴を着用することができる。当該靴は、この12か月の期間内にのみ着用できる。

8.3開発段階の試作靴は、

8.3.1 本本規程13に従って購入可能にする必要はない。
8.3.2 ワールドアスレティックスシリーズの競技会およびオリンピックでの着用は認められない。

日本陸上競技連盟公式サイト競技用靴に関する規定より抜粋

これは最近でいうとナイキのマックスフライ2(仮)などが該当します。
かいつまんで説明すると開発段階の靴であればWAに申請をすることで12ヶ月の間だけ着用することができる。しかし世界陸上やオリンピックでの使用はできないということです。よくSNSで見かけるプロトタイプのことですね。

でも飯塚選手や泉谷選手はオリンピックや世界陸上で厚底クロノインクスをつかってたじゃん!!と勘の鋭い方はお気づきになるでしょう。それはもう一つの例外に該当するからです。

もう一つの例外は

7.カスタマイズされた靴、挿入物および追加物

7.1 カスタマイズされた靴は、以下の条件を満たしている場合、対象競技会で着用することが認められる。

7.1.1 既存靴または新しい靴をカスタマイズする承認申請が、別紙1に記載されている手順に従って、WAに提出されている。

7.1.2 申請書には、既存靴または新しい靴をカスタマイズする理由も記載されていなければならない。

7.4 本規程でカスタマイズされた靴のベースとなる標準モデルの靴が購入可能である必要があることを求めているので、カスタマイズされた靴については本規程13に従って購入可能にする必要はない。

日本陸上競技連盟公式サイト競技用靴に関する規定より抜粋

こちらの規定が厚底クロノインクスに該当します。
簡単に説明するとベースとなる購入できるモデルがあること、カスタムする理由を添えてWAに申請することで一般には販売されていないカスタマイズされたシューズを使用することが出来ます

つまり今トップ選手が使用している厚底クロノインクスは我々一般庶民でも購入できる薄底クロノインクスをカスタムしたものであって新しいスパイクではないといった扱いなわけです。

陸上をやっていてスパイクに興味がある方は知っていると思いますが、ミズノと契約しているエリート選手の多くにはオーダーのスパイクが支給されています。
このオーダー品はぱっと見の見た目が既製品と変わらなくても性能は天と地ほどの差がある、なんてことはザラにあります。

例えば実際にミズノでオーダー品を作ってもらっていた方から聞いた話なのですが、多くのやり投げ選手がやり投げのスパイクにカーボンプレートを入れてもらっていたそうです。
理由としては反発云々というより屈曲の硬さを向上させるためにカーボンを入れていたみたいです。

しかし今の今までカーボンプレートが搭載されたミズノのやり投げスパイクが発売されたことがあったでしょうか、私が知っている限りではありません。

もしミズノがオーダーのやり投げスパイクにカーボンを入れる感覚でクロノインクスにミズノエナジーを搭載していたら…と考えるとこの先厚底インクスが発売されることはないのではとも思ってしまいます…
この厚底化は開発のためではなく選手のオーダーに応えてるだけの可能性があります。

理由2 一般向けの厚底スプリントスパイクが発売されている

みなさんご存知の通りミズノには”エックスブラストネオ“という厚底スプリントスパイクが存在します。
しかしながら品質が悪いだの開発が雑だの酷い言われようでミズノ信者しか履いていないのが現状です。まずなぜこんな製品が生まれてしまったのか、これは私の予想なのですがミズノが小売価格を抑えるために原産国を海外にしたかったからだと考えられます。

こだわりがあるのかクロノインクスをはじめとするいくつかのミズノスパイクは日本製となっています。しかしクロノインクスを厚底化するとなると日本製ということも相まって相当価格が上がってしまう、でも高くしすぎると売れないと予想したため海外製のエックスプブラストネオを発売したのではないでしょうか。

ミズノ的には海外で安く作れて安く売れるエックスブラストネオを市販品にして製造コストの掛かる厚底クロノインクスはエリート選手に使ってもらうという形にしたかったと考えられます。

余談ですが個人的にはジオシリーズが好きだったのでジオスプリントを厚底化して欲しかった。それなら評判が多少あれでも買ったと思います笑

そろそろ発売されそうな理由

理由1 2024年がオリンピックイヤーだから

4年に一度のオリンピックに合わせて新製品を開発、発売するメーカーは少なくありません。
厚底短距離スパイクのブームの元となったNIKEのマックスフライも前回の東京大会の前に発表され、着用した選手が良い記録を出しまくったため一気に知名度が広がりました。

それだけオリンピックは大きな宣伝の場となると考えられます。

今回のパリ大会に向けてNIKEのマックスフライ2(仮)やadidasのadizero primesp3などの存在が明かされてきているのでそれに乗り遅れないためにMIZUNOも厚底クロノインクスを発売する可能性は大いにあると思います。

理由2 WAのシューズリストにプロトタイプの記載がある

WAのシューズリストをみてもらうとわかるのですが、クロノインクス9の下に”CIJP-20“というプロトタイプのスパイクが存在しています。

SNS上では従来のクロノインクスとはピン配置が異なる厚底クロノインクスの目撃情報もあります。
ピン配置が違うとなるとカスタム品の域を超えてきているような気もするので期待してみてもいいかもしれません。

World Athletics Technical Informationから引用

まとめ

全然市販されないクロノインクスですがそろそろ来てもおかしく無いと思っています。
しかしながら焦らすのが大好きなMIZUNOのことですのでなんとも言えないところですね。(クロノインクス25thの歴代インクスツイートで失望した人は少なく無いはず笑)
続報を待ちましょう。

タイトルとURLをコピーしました