先日競技会に参加していた時のことですが、走幅跳に出場していた選手が4回目の跳躍が始まる前にシューズ規定違反が発覚し失格になったという事例を耳にしました。
今回は跳躍競技と他の種目とのシューズ規定の違いについて解説していきます。

事例の概要
先日私が参加していた競技会において走幅跳で失格になってしまった選手は、アシックスの短距離用スパイクである”SPブレード”を使用して走幅跳に出場していたそうです。
それを審判員の方がベスト8の直前に気がつき調べたところ発覚したというわけです。
SPブレード9なのか10なのかは聞きそびれてしまいましたが、どちらにせよ跳躍競技では使用できないとWAのシューズリストには記載されています。
シューズ規定に抵触して失格となってしまった選手は県内で初めてだったようで話題になっていました。
シューズの規則はちょいちょい変わるし、把握しきれていない方がほとんどだと思うので同情してしまいますね。
20mm以下なのになぜダメなのか
2024年の11月からロードを除く全ての種目でソールの厚さが20mm以下に統一されたので、20mm以下であればどんなシューズでもいいのかというと実は跳躍競技に限ってはそうともいえないのです。
ご存じの方もいると思いますが実はシューズ規定の中に”跳躍種目で、靴の前の部分の中心点の靴底の厚さは、踵の中心点の靴底の厚さを超えてはならない(前足の中心は、靴の内部の長さの75%にある靴の中心点。 踵の中心は、靴の内部の長さの12%にある靴の中心点)。“という記述があります。
この規定にあるように跳躍用スパイクはつま先の厚さが踵の厚さを超えてはならないというわけです。
ですのでラン用スパイク=跳躍使用NGというわけでもないのです。
例を挙げるとPUMAのエヴォスピードスプリントニトロは跳躍NGですがニトロ400は跳躍競技でも使用できます。



また、種目の特性上踵に厚みが出やすい中長距離スパイクは跳躍使用がオッケーになる場合が多いです。
アディダスの長距離用スパイクのアディゼロアバンチは多くの跳躍選手が使用していることで話題になりましたよね。
この規定がある理由としては踵を薄くすることで発生する跳躍種目特有の怪我を予防するためなのか、つま先が踵より厚みがあることで跳躍に有利に働くためなのかはわかりませんがこんな規定があるということを頭に入れて置いて損はないと思います。
走り幅跳びだと踏切位置に傾斜のついた板を置いて踏切る練習がありますが、その練習では跳躍距離が出やすいため同じ原理なのかもしれませんね。
失格にならないために
規定があるため跳躍種目に限ってはほかの種目に比べると使用できるスパイクが限られる理由は理解していただけたと思いますが、失格にならないためにはどうすればいいのかといいますと、WAが発行しているシューズリストを確認するのが一番確実です。
跳躍スパイクや兼用スパイクであればおおよそ問題ありませんが、ランスパイクを使用する場合は突然使用できなくなることがあるため、こまめにリストをチェックすることを推奨します。
例えば1つ前のモデルのアディゼロアンビションは色によって跳躍利用ができるものとできないものに分けられてしまったことがありました。(ある色を堺に踵の厚さに変更があったらしいです。)
それが原因で男子走幅跳で世界選手権やオリンピックで何度も金メダルを獲得しているギリシャのテントグルー選手が記録を取り消しにされてしまったことがありました。
一部のランスパイクは跳躍使用できるとは言えども、審判員の方々も全員がシューズ規定を把握しているとも限らないので自発的にシューズリストにアクセスできて、審判員を納得させられる知識がない限りは失格になるリスクはあるので跳躍スパイクか兼用スパイクを使用するのが無難かもしれません。
しかし、知識がなくてもこの記事をみせれば納得していただけるはずですのでブックマークしておくと便利かもしれません!!
WAシューズリスト→https://certcheck.worldathletics.org/FullList
まとめ
ここ数年でかなり厳しくなってしまったシューズの規定ですが、公平性を保つには必要な措置なのかもしれませんが把握しきれていない選手や審判員も少なくはないですし、スパイクの価格も年々上がっていて複数用意するのが大変になってきていることを考えると、もう少し何とかならないかと思うこともあります。
試合前にトラブルがおこるのは避けたいものですのである程度の知識は入れておいても損はないでしょう。
今後もルールについての記事を投稿することがあるかもしれないのでこまめにのぞいていただけると幸いです。



